『100万回生きたねこ』 [本のこと]
きょうは、わたしの愛読書のひとつ、
『100万回生きたねこ』の話をすこし。
初版は1977年、わたしが持っている本は1994年の第51刷ですので、
現在出回っているのは、いったい何刷でしょうね。
ということで、絵本好きな方には、あまりにも有名。
わざわざわたしが説明するまでもないですが、
いろんな飼い主に飼われ、そのたびに死に、そのたびに生き返り、 「100万回死んだ!」のが自慢なねこ。 あるとき、だれのものでもない、のらねことして生き返り、 恋をし、家族をもち、やがて死んだとき、もう生き返らなかった。
そういう話です。
飼い猫であるとき彼は、飼い主を好きではなかった。
彼が死んだとき、すごく悲しんでくれるような人々だったのに、です。
とにかく自分自身が大好きだった彼なのです。
それは、のらねことして生きたときも変わりなかった。
でも、大切なものができたとき、
あれほど自慢していた「100万回死んだ」ことは、
彼の中で何の価値もないものへと変わっていたのです。
絵本の中で、ねこの最期の絵は描かれてないけれど、
きっと安らかな死に顔だったことでしょう。
生まれてきた以上、いつかは死ぬ。
だったら、どう生きるか、、どう死ぬか。
そして、愛すること、愛されることの意味。
ちゃんと、考えたくなる大人の絵本です。
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佐野洋子の本
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「品格」の意味 [気になるコトバ]
2006年の流行語大賞は、「イナバウアー」と「品格」でした。
品格。
あるTV番組で、「品格のある有名人といえば?」という問いに対して、
芸能人であるパネラーの答えは、
イチロー、吉永小百合、王監督、、、
ん~~。。。
ウェブ辞書によると、「品格」とは、
その人やその物に感じられる気高さや上品さ。品位。
とあります。
気高さ?
同じく、「気高い」とは、
1)すぐれて上品にみえる。気品がある。 2)身分が高い。高貴である。
じゃあ、品位は?
「品位」
人や事物にそなわっている気高さや上品さ。品格。
うひゃ。
先出の番組では、今は亡くなられた力士の話をされました。
規律を重んじること。
勝っても負けても、土俵では喜怒哀楽を表に出さないこと。
それは、負けた相手に対する礼儀だと。
姿勢を正さねば。
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品格って何だ?
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クリヴィツキー症候群 [本のこと]
ロシアの元情報局員が暗殺(?)された事件は、「まるで小説のようだ」と、驚いたものでしたが、
スパイがらみの、こんな本を読みました。
ソ連大使館員殺害の容疑で逮捕された大学教授が、突如聞き慣れぬロシア人名を口走り、精神鑑定に持ち込まれた。自分は元ロシア赤軍情報部のスパイ、クリヴィツキー将軍の生まれ変わりだというのだ。彼は心神喪失状態なのか、それともなにか他の可能性が?・・・<<<紹介文より。
主人公、岡坂は小さな調査事務所を開いています。
調査研究はもとより、ゴーストライターからベビーシッターまでやる彼は、実はスペイン内戦について非常に詳しく、そんな絡みで入った仕事のうちのひとつが、「クリヴィツキー症候群」。
生まれ変わり?乗り移り?
いや、そんなはずはない、と自分なりに想像しながら読み進み、
はたして解決の糸口は・・・
あぁ~、こんなところにあったのか!!というかんじです。
「クリヴィツキー症候群」を含め、5作の短編集。
十分読み応えありました。
☆ご参考↓
逢坂剛の本
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